11月28日(土)、石蔵ブックカフェ開催しました。
ここのところ、11月とは思えないほど暖かかったのですが、前日くらいから冷え込んで、当日はすっかり冬の天候となりました。雨も降りそうな空模様でしたが、幸い降雨はなく、穏やかな日の開催となりました。
今回、石蔵ブックカフェ3周年の記念の回でした。本当は、実際の3周年は前回だったのですが、諸事情から今回を3周年と位置づけました。まあ、細かいことは気にしないで下さい(笑)
石蔵ブックカフェが3年も続いたのも、会場を快く貸して下さっている丁子屋さんと、毎月楽しみにして来て下さるお客様のお陰です。ありがとうございます。というわけで、これまでの感謝を込めて、今回は「石蔵ブックカフェ3周年企画」を実施しました。
その1は、「本の無料配布」です。つばめ文庫より、ダンボール1箱分くらいのタダ本の提供です。この中に、昔の講談社現代新書があって結構面白そうな本が揃っていました。普通に売れそうな本です。
昔の講談社現代新書は杉浦康平さんのデザインを基調として、一冊一冊にテーマイラストが入っていて、とてもよかったですよね。今のシンプルデザインは、どうも物足りない感じがします。
その2は、「小玉かぼちゃの無料配布」です。ブックカフェなのに、なんでかぼちゃなの!? と言わないで下さい。私(南薩の田舎暮らし 窪)の本業は農業。今年は、かぼちゃ栽培の失敗によってたくさんの小玉かぼちゃが出来てしまいました。なので、通常なら廃棄するような失敗作のかぼちゃを、ここで処分しちゃおうという、なんとも身も蓋もない企画です(笑)
そしてその3が、「3年間で面白かった本、3冊ずつ紹介します」というミニトークイベント。内容は、タイトルそのまんまです。
事前の案内では、「窪 壮一朗(南薩の田舎暮らし)、小村 勇一(つばめ文庫)、川田 達也」の3人の予定でしたが、当日はこの他、窪 菜つみ(南薩の田舎暮らし)が加わり、飛び入りで、丁子屋のおばあちゃん(吉峯睦子さん)が話してくれました!
ほとんど宣伝をしなかったので、聴衆は10人ちょっとかなーと思っていましたが、意外とこのイベントを目指して来て下さった方がいて、20人近くにご参加頂きました。ありがとうございます!
明治維新の頃、政府で辣腕を奮った江藤新平は、初対面の人には「君はどんな本を読むのかね?」と聞いてその人となりを窺ったそうですが、どんな本を読むかは個性が出ますねー。そして読んだ本の中から、人にどんな本を紹介するかはさらに人ぞれぞれな感じがします。というわけで、それぞれがそれぞれの視点から選んだ3冊が紹介されて面白かったです。
特に、飛び入り参加してくださった丁子屋のおばあちゃん! なんとお年は95歳です。95歳になっても本を読んでいるということが素晴らしい。石蔵ブックカフェをすごく楽しみにして下さっていて、しかもよく本を買われています。
そして、おばあちゃんの話は、長い人生で到達した清澄で素直な境地を感じさせるもので、いつもお話しすると心が洗われる思いがします。今回も背筋がシャンとなるようなお話をしてもらいました。ありがとうございました!
ちなみに、今回の特集は「心に響く、エッセイあれこれ」でした。エッセイというのは、著者の内面を描くものですから、その題材は多種多様です。いろんな本が並んでいました。
「今日の一冊」にも選ばれていた『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』(ジェン・スー)という本はエッセイに分類される本かどうか分かりませんが(笑)、自虐ネタがどんどん炸裂していく本です。自虐ネタの是非はともかく(!?)肩の凝らないネタをいくらでも披露できるのがエッセイという形式のいいところですね!
ところで、最近の石蔵ブックカフェは、小さい子供とお母さんのお客さんが結構多くて、絵本もたくさん売っています。なんですが、なぜか今回は親子連れが全く来店されませんでした。商売って不思議ですねー。3年やってても、全然読めません。
来月は、12月26日(土)です。年の瀬も差し迫った時期ですが、通常通り開催します。また石蔵でお会いしましょう。
【今日の一冊】
『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』ジェン・スー
『しょぼい起業で生きていく』えらいてんちょう
『日本宗教史』末木文美士
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