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執筆者の写真南薩の田舎暮らし

いろんな意味で熱い回!!

更新日:2019年5月27日

5月25日(土)、石蔵ブックカフェ開催しました。


急に夏めいてきた今日この頃です。夏みたいな暑さの中の開催でしたが、意外と石蔵の中はヒンヤリ。午後からはクーラーをつけましたが、午前中はちょうどよい気候で気持ちが良かったです。


今回の特集は「100円均一!!」。



いやー、そうとうお得な特集でしたね…(笑)当初、100円だけでなく、200円、300円の商品もあったのですが、つばめ文庫さん、朝イチで何を思ったか「全部100円でいいです!」との爆弾発言。ちゃんと値札もついてたのに…。


お陰でかなり売れてました。…が、こういう商売って、100円の商品でお客を呼んでおいて、ちょっと高いものを買わせるというのが普通のやり方かと思うんです。でも今回は全部100円。ぶっちゃけつばめ文庫さんは利益あまりなかったと思います。途中から「もう100円って言っちゃったしなぁ〜」と地味に後悔していた店主小村さんでした(笑) それにしても、どうして当日の朝に全部100円にしちゃったのか謎です。



さて、100円均一ということで、文庫のクズ本ばかりでは? と内心、心配していたのですが、それがどうして、古本価格で1000円くらいしてもおかしくない単行本もたくさんありました。古本でもあまり値段が下がっていない柄谷行人『世界史の構造』が100円だったのにはビックリ。ちゃんと買われていました。




そして私の注目商品はこちら。中央公論社「カンヴァス 世界の大画家』全20巻。これも100円。ウソォ!


この画集シリーズ、私もその存在を初めて知ったのですが、構成が非常に個性的です。「世界の大画家」というので、てっきり誰しも認める巨匠ばかりを集めたありがちなシリーズかと思うのですが、さにあらず。



第1巻が「ジョット」というのが既に個性的な導入ですが、第3巻「ピエロ・デルラ・フランチェスカ」を入れたのがいいですね。大巨匠ですが、独立して取り上げられることが少ない人です。さらに第6巻「ヒエロニムス・ボッス」。編者、ちょっと精神が歪んだような作品が好みかもしれません。さらに第9巻「ジョルジョーネ/ティツィアーノ」。ミケランジェロの模倣! と切り捨てられることも多いティツィアーノを大画家に入れますか…。その意気や良し! というやつです。そしてそして、第14巻「プッサン」第18巻「ヴァトー」第19巻「シャルダン」第20巻「フラゴナール」の連打。編者はロココ〜バロック絵画が随分好きみたいですね。あまり「大画家」として並べられる人達じゃないです。モネもセザンヌもルノワールも、ゴッホもピカソも登場しない「大画家」。印象派にはっきりと決別している様子が感じられます。いいですね〜!



ついつい熱くなってしまいましたが、このシリーズは随分編者の独断と偏見が強く出ていて面白いです。オススメです。結構残っていて、まだつばめ文庫で販売すると思うので見かけたら手にとって下さい。でもたぶんその時は100円ではないです…!


さてさて、前回から始まった「石蔵アカデミア」。今回のテーマは「ガンダム〜「宇宙世紀編」を語る」でした。15人くらいが集まって、ちょうどよいくらいのオーディエンスでした。私(南薩の田舎暮らし 窪)は店番をしていたので聞けていませんが、随分熱く語られたようです。


レジュメがびっしり4ページ。すでに熱いですね。冒頭“ガンダムの魅力:「人間とは何か? 生きるとは何か?」を常に考えさせてくれる”から入って、めちゃめちゃ語っております。いやあ、アカデミア聞きたかったなあ…! 私は、人間とは何か、とか生きるとは何かとかあまり考えないので、そんなのをガンダムを見て常に考えている小村さんに驚きました。そんなアニメだったんですね。


前回の石蔵アカデミアもそうでしたが、この講座は話者の「熱い面」を引き出す場なのかもしれません。講演を終わって汗びっしょりになっている小村さんを見てそう思いました。



次回第3回の石蔵アカデミアは、「受験生、仕事が捗らない人必聴! ブックレビュー『脳が冴える15の習慣』」です。会場となっている丁子屋の宮本さんより講演していただきます。楽しみですね!


6月22日(土)、丁子屋石蔵でお待ちしております。


【今日の一冊】

『放課後の音符(キイノート)』山田詠美

『榎本武揚』安部公房

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